てんりせいかつ

てんりせいかつ Vol/26
人と人のふれあい
━後編━

くらし
2020.12.11

第26回

天理市山の辺の道ボランティアガイドの会 8代目会長

山田 泰徳 氏

「てんりせいかつ」では、天理で自分らしく暮らし、活躍されている方々を訪ね巡りご紹介していきます。前回に引き続き、絶好のハイキングスポットであり日本最古の道といわれる山の辺の道でガイド活動をされている「天理市山の辺の道ボランティアガイドの会」の山田さんです。山田さんは平成24年に入会され、令和元年から八代目の会長をされています。今年で25周年を迎える節目の年に、ボランティアガイドのことや活動を通して感じる天理の魅力についてお伺いしました。

「人と人のふれあい」がガイド活動の魅力

ガイドの魅力は「人と人のふれあい」だと語る。「歴史が好きなだけではガイドは出来ないんです。もちろん勉強したことを多くの方に伝えて喜んでもらえたらうれしいですが、一方的に知識を伝えるだけではだめ。相手のスケジュールに合わせて話す内容を変えたりしています。ただ歩くだけでは感じれなかったことをガイドを通して感じてもらえ、喜んでもらえるところが魅力ではないかと思います。」

こうした考え方は、会長としてモットーにもつながっている。「私が会長として会を運営していく中で一番大切にしていることは、みんなの意見を聞くことです。」過去の経験や他市のボランティアガイドさんを見ていて、会員の意見を取り入れていくことが今後の天理市山の辺の道ボランティアガイドの会の成長につながるのだと語る。実際に山田さんが会長をされてから三役会議など頻繁におこない、独断で決めるのではなく、みんなの考えを共有して物事を進めている。ここにも山田さんの「人と人のふれあい」を大切にしている想いが感じられた。

日本最古の道が新しい出会いを生む

最後に、会長にとって天理の一番好きな場所を聞いてみた。「やっぱり山の辺の道ですかね。」そう山田さんは楽しそうに語る。「私は毎朝2時間歩いているんです。天理大学から石上神宮、西乗鞍山古墳を通って山の辺の道を萱生町までずっと歩き、帰りは上ツ道を歩いて帰っています。歩いていたら地元の人やハイキングで来た人、社寺の人たちなど、いろいろな人と知り合うことができ、いろいろ教えてくれるんです。」歩くたびに違う発見があり、ふれあいが生まれる道、それが山の辺の道の魅力なんだと顔を輝かせて山田さんは語ってくれた。

今年で25周年を迎える節目の年、コロナの影響で思うように動けない現状ではあるが、これまでの活動をまとめた25周年記念誌も制作し、若い会員を増やしていけるように取り組んでいる。さらに最終的にはNPO法人化できるように目指しているとのことで、今後も天理市の観光にとってかけがえのない存在である。

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